SWOT分析で現状を整理しよう

SWOT分析は、内部環境分析より抽出された要因を「強み(Strengths)」、「弱み(Weeknesses)」、外部環境分析より抽出された要因を「機会 (Opportunities)」、「脅威(Threats)」へと分類、整理し、新事業化のための重要成功要因(CSF: Critical Success Factor)と自社のコアコンピタンスを抽出する分析手法です。


SWOT分析では、外部環境と内部環境のマトリックスで考え、各象限で、施策を考えます。考えるポイントは、以下の通りです。
強みと機会の象限:自社の強みを生かして、取り込むことができる事業機会は何か。この象限は、現在の事業を強化/拡大すれば良い分野です。現在の施策がCSFであり、強みがコアコンピタンスとなります。(事業拡大戦略)
強みと脅威の象限:自社の強みで、回避できる脅威は何か。競合他社には脅威でも、自社の強みで事業機会にできるものはないか。この象限は、事業の転換を行うか、狭いセグメントに集中するかを考える分野す。現有コアコンピタンスに基づいた新しいCSFとコアコンピタンスが必要となります。(事業転換戦略)
弱みと機会の象限:自社の弱みで、事業機会を取りこぼさないためには、何が必要か。この象限は、現在コアコンピタンスを持ち合わせていないことを意味しています。将来に向けて、新たなコアコンピタンスを作り上げていく必要があります。(新規事業戦略)
弱みと脅威の象限:弱みと脅威の組み合わせで、最悪の事態を招かないためには、何が必要か。この象限は、最も多くの困難を伴う分野です。回避、あるいは、撤退が必要になるかもしれません。(事業撤退戦略)
SWOT分析は、業界分析と自己分析を組み合わせて、いわばカスタム・メイドのビジネス戦略を作るためのツールですが、ポーターはあらゆる業界で応用できる基本戦略として次の3つを挙げています。
1.低コスト戦略
2.差別化戦略
3.集中化戦略
低コスト戦略は、低コストに基づく低価格を売りにする戦略です。圧倒的なシェアを誇る業界リーダー(例:マクドナルド)や、真似することで開発費を回避する業界2番手のフォロワーがよくとる戦略です。低コストを実現できないのに、不用意に低価格競争に巻き込まれると自滅することになるので注意が必要です。
差別化戦略は、機能、ブランド、デザインなどで業界リーダーとの差別化を図るチャレンジャーの戦略です。長年、10%前後のシェアで低迷していたアサヒビールは、「スーパードライ」でビールの味の差別化に成功して、ついに業界のトップに踊り出ました。
集中化戦略は、ある特定の顧客層にターゲットを絞る弱者の戦略です。ドン・キホーテは真夜中の若者を狙ったディスカウント店です。ダイハツやスズキは小型車に絞ったフォーカス戦略を展開しています。
差別化戦略と集中化戦略の違いは、差別化戦略が市場全体をターゲットとしているのに対して、集中化戦略は市場を細分化し、その中の特定の市場セグメントをターゲットとしていることです。
この3つの基本戦略は色々な組み合わせが可能です。モスバーガーは、当初、立地条件の悪さから、時間がかかってもおいしさを求める客にターゲットを絞る集中化戦略を取っていましたが、これがマクドナルドとの差別化戦略となり、いまや、幅広い顧客層をつかんでいます。
企業の外部環境、内部環境、SWOTと分析を行ってきましたが、これらのための調査データ、分析データが必要になるのは、言うまでもありません。
適切なデータを使用することで、SWOT分析から、より的確な要因が抽出でき、より精度の高いCSFを抽出することができます。
では、次回は、このSWOT分析より、CSF、コアコンピタンスを抽出し、新たな事業ドメインを構築する方法を解説します。

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