キックオフでは方針を明確に伝えよう

計画フェーズについて私の考えを書いてきましたが、ここらで、計画フェーズは終了し、これから実行フェーズに入って行きたいと思います。
実行フェーズに入ると計画したことを実行に移すわけですが、ここからが、プロジェクトマネジメントの本番です。
最初は、キックオフを行なわなければならないのですが、キックオフで明確にしなければならないことは、何でしょうか。


ある中堅運送業のERPプロジェクトにSIベンダー側アドバイザーとしてプロジェクトに参加したときの話です。
キックオフミーティングには、顧客の専務(プロジェクトスポンサー)、全部長が出席し、特に専務から、今回のプロジェクトは、社運をかけたプロジェクトであることを明確にメンバーに対して伝えました。
続いて顧客側プロマネより、プロマネとしての方針とプロジェクト運営方針の説明があり、次いでベンダー側プロマネより、実施方針、手順、成果物、品質などプロジェクトで達成しなければならないことについて説明がありました。
そして、最後に、再び専務から、全部長に対して、プロジェクトに協力するよう強い要請があり、ミーティングは終了しました。
この会社のキックオフは、理路整然とオーガナイズされており、特に、なぜ、今回のプロジェクトが自社にとって重要なものとなるのか丁寧に説明されていました。
会社として、プロジェクトにかける意気込みがひしひしと伝わってくるものでした。このプロジェクトの先行きは明るいと感じました。
しかし、このようなキックオフミーティングばかりではありません。
ある製造業のERPプロジェクトキックオフでは、出席者がプロジェクトスポンサー、顧客側プロマネ、ベンダー側プロマネ、プロジェクトメンバーだけで、関連する部署からの出席は皆無でした。
会社からのメッセージは、ただの「がんばれ!」
何をがんばれば良いのやら…毎日夜遅くまでやるのを期待しているのか?
後で、顧客側のメンバーに話を聞いてみると、「うちの会社では、いつもこうですよ。メンバーに対してハッパをかけるだけ。」慣れているのか、意に介していませんでした。
暗澹たる思いで、プロジェクトを開始することになってしまいました。それにしても、ベンダー側からは、どのようにキックオフを進めるか説明がなかったのか疑問に思ったことも事実でした。
これらは、両極端な例ですが、プロジェクトの先行きを暗示しています。「プロジェクトは始まった時に、その結果が見えている」とよく言われる所以です。

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