アプリケーション統合はWeb Serviceで行おう(2)

全社的なアプリケーション統合基盤を導入することによって、実際にどのようなメリットを享受することができるのでしょうか。
まず、企業経営の側面からのメリットを挙げると、システムのコンポーネント化が容易になるため、部門ごとの業務に応じて適切なコンポーネントを選択することが可能となります。
さらに、業務環境の変化により素早く対応できるようになります。


その結果、経営全体のスピード・アップを図ることにもつながります。また、システム間の連携を自由かつ柔軟に行えるため、ビジネス・プロセスを効率的に構築することが可能となります。
一方、情報技術の側面からのメリットとして挙げることができるのは、新たに導入するシステムと既存システムとの統合がしやすくなり、新旧の情報資産を無駄なく有効活用できるということです。
また、システム間の連携にかかわる部分をアプリケーション統合基盤に任せることにより、その部分の開発や運用に要する時間を短縮し、コストを抑えることが可能となります。
ただし、アプリケーション統合基盤を構築するのは簡単ではなく、多大な労力とコストが必要になります。
また、いったん導入すると、その後に導入するシステムは統合基盤に依存してしまうことにも注意しなければならなりません。
アプリケーション統合基盤のメリットを最大限に引き出すには、接続形態や利用技術について総合的に検討する必要があると考えます。
このようなアプリケーション統合基盤の導入はどのように決定すべきなのでしょうか?
また、だれの責任の下に行うべきなのでしょうか?
当然のことながら、それは、個別のシステム導入プロジェクトとして行うのではなく、企業全体の経営戦略と情報戦略を考慮したうえで行うべきであり、CIO の重要な職責の1つでもあります。
CIOは、全社システムを考慮し、接続形態や利用技術を見極める目を備えていなければならなりません。
今では、各ベンダーから本格的なEAI 製品が提供されており、それらを導入することで、ある程度のアプリケーション統合を図ることは可能になっています。
また、アプリケーション統合のレベルはさらに高くなり、データ連携だけでなく、ユーザーがどのシステムでもシームレスに処理できるワークフローなどの機能も提供されるようになってきています。
今後、企業内外のアプリケーション連携は、WebサービスやXMLなどの標準テクノロジーをベースとした製品によって実現されるようになると思われます。
しかし、ネットワーク上でコンポーネント連携を実現するというのは新しいアプローチであるため、サービス利用者の認証をはじめ、クラッカーやウイルスへの対応など、万全のセキュリティ対策が必要になってくると思われます。
さらに、データ交換やシステム設計の標準化、連携させる企業間のシステムにおけるデータ項目の意味の共通化、メッセージの修正ルールや障害発生時の対処方法の確立といった業界標準の策定も必要になってきます。
現在のところ、EAIを使用して、社内標準化をしている企業はありますが、このWeb Serviceを使用してアプリケーション統合をしている企業を私は、見たことがありません。
これからの技術だ、と言ってしまえばそれまでなのですが。
ある銀行系のHさんから、まさに今、統合の課題に対応すべくプロジェクトを組まれて日夜、努力されているというメールをいただきました。
今からが正念場とおっしゃっていましたが、是非とも、成功させ、事例として皆さんにも、ご紹介できる日を楽しみにしています。

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