アプリケーション統合はWeb Serviceで行おう(1)

アプリケーション統合に押し寄せるWebサービスに関して見ることにします。
最近では、企業内のアプリケーション統合にとどまらず、企業間での高度なアプリケーション連携が現実のものになりつつあります。
これまで、企業間の連携と言えば、EDI (Electronic Data Intercha nge)によるデータ連携のことを意味していました。


これは、業界・団体内でデータ交換の処理方法と通信手段を定め、企業間のデータ連携を実現するというもので、基本的には専用線による閉じた環境で使用されていたものです。
ところが、インターネットの台頭とeマーケットプレースに代表される 企業間電子商取引の広がりのなかで、XML(eXtensible Markup Language)などの標準技術を使って、インターネットというオープンな環境で企業間のアプリケーション連携を実現するという潮流が生まれてきました。
その中で重要な役割を果たしている代表的な例が「ロゼッタネット」です。
これは、情報機器、電子部品、半導体業界の企業がB2B電子商取引の標準を開発し、普及を推進するために設立した任意団体であり、業界のサプライチェーンの効率化に向けて、XML ベースの企業間共通インタフェースを開発し、ライフサイクルの短いハイテク製品を企業間で素早く流通させ、効率的な在庫管理や生産管理を実現することを目指しているものです。
また、インターネット上でビジネスの連携を目指すマイクロソフトの電子商取引フレームワーク「BizTalk」もアプリケーション統合の世界で大きな影響力を持っています。このフレームワークは、XMLスキーマと業界標準をベースに、プラットフォームやオペレーティング・システム、テクノロジーに関係なく、さまざまな業種やビジネス・システム間の統合を目指そうというものです。
こうした潮流の中で、次世代のアプリケーション統合テクノロジーとして、今最も熱い視線を浴びているのが「Webサービス」です。
Webサービスは、XMLメッセージング技術を使って、インターネット上でアプリケーション統合を実現するための標準化された手段を提供するものと言うことができます。
例えば、ユーザーは多様なサービスが登録されたインターネット上のさまざまなリポジトリから、必要なサービスを迅速に検索して組み合わせることにより、容易にアプリケーション統合を実現できます。Webサービスは、以下の基本となる3つの標準仕様(SOAP、UDDI、WSDL)と、ebXMLなどの応用仕様を使って実装することができます。
SOAP(Simple Object Access Protocol):
HTTPなどを下位プロトコルとして使用し、簡単なXMLベースのメッセージをやり取りして、リモート・マシン上のオブジェクト(データ)にアクセスするための通信プロトコル仕様。Webサービスのトランスポート・メカニズムとして利用されるものです。
UDDI(Universal Description, Discovery, and Integration):
ディレクトリやリポジトリ機能を実現するための仕様で、サービスを名称(企業名、製品名、サービス名など)で検索するWhite pagesをはじめ、サービス内容(カテゴリー、サービス形態など)で検索するYellow pages、詳細な技術情報で検索するGreen pagesの3つのカテゴリーで構成されています。
WSDL(Web Services Description Language):
Webサービスの定義を作成するための仕様で、複数のWebサービス間のコミュニケーションを実現する。例えば、Webサービスの定義により、アプリケーションを制御するインタフェースを容易に提供できるようになります。
ebXML(e-Business XML):
XMLを使って情報を交換し、取り引きを成立させるための規格。米IBM、米サン・マイクロシステムズ、米BEAシステムズ、米ヒューレット・パッカードなどが参加する業界団体「OASIS」によって策定されたものです。
次回は、実際に統合されたアプリケーション基盤構築には、どのようなメリットがあるのかを見ます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*