ERP定義の再考

大手企業では、既にERPの導入が一段落して(といっても、導入企業は、50%前後にしか過ぎないが)、ERPの主戦場が、中堅、中小企業にシフトしてきているのが実情である。
今まで、大手中心で事業展開していたSAP、Oracleといった企業が中堅市場を開拓しようと躍起になっている。しかしながら、その効果は、目に見えるほど上がってきているとは、言いがたいのが現状である。
中堅、中小企業は、ERPを導入したいと考えても、どのようにして、その導入を考えたらよいのか、わからないといったところが、実情ではないだろうか。
コンサルティング会社に頼んでも費用は高くつくし、かといって、自分達ではできないし…
そこで、ERPに関して、今まで感じていることをまとめて、順次、記事にしていきたいと思っている。
その第1弾として、ERPの定義を考えて見たい。


現在、国産、外国産を問わず、ERPと称しているソフトウェア製品は、100種類以上存在しているのではないだろうか。しかしながら、すべての製品が、ERPであるとは言えない。
ERPとは、Enterprise Resource Planningの略称であり、文字通り、企業全体(Enterprise)の経営資源(Resource)を計画(Planning)するという概念である。
この概念を実現するためには、ソフトウェアとして、いろいろな条件を満たしている必要がある。
第1に、企業の基幹業務(販売、在庫、生産、財務会計、管理会計、人事…等)をカバーしていなければならない。これらの業務は、どの業界でも、どの企業でも必要となる業務のことである。
従って、人事だけのERP、販売管理だけのERPと言うものは存在しない。
第2に、これらの業務がすべて、統合された形で提供されていなければならない。
統合された形と言うことは、業務間の連携が、リアルタイムになされており、受注伝票を入力すると、今現在のその製品の在庫量が識別でき、即座に引き当てを行うことができるような仕組みを持っていなければならない。
各業務で個別データベースを持ち、バッチ連携しているようなソフトウェアでは、ERPとという概念は実現できない。
また、受注伝票を入力すると、売上計上までデータの再入力をする必要がないように、データベースそのものが統合されていなければ、実現できない。
これを、One Fact One Placeと言う。
第3に、標準的に行われる業務プロセスの雛形が提供されていなければならない。しかも、その雛形が豊富に提供されていなければならない。選択できる業務のやり方が1種類だけというのでは、ERPということはできない。
これらの定義を当てはめると、冒頭に書いた100種類以上存在する自称ERP製品のいくつが当てはまるだろうか。実際に、詳細を検討したわけではないのだが、残るのは、ほんの数種類ということになるのではないかと思う。

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