どの業務プロセスを文書化するか

業務プロセスのどの範囲を文書化するか教えて欲しいと質問をいただきました。
今回は、重要勘定をどのようにして決定するかを考え、その回答としたいと思います。
公開草案によると、事業目的を考え、売上、売掛金、棚卸資産に至る業務プロセスを最低文書化しなければなりません。これに、質的な重要性を加味して、デリバティブのようなリスクのある勘定を加えるとあります。
一般的な製造業を想定します。
売上高から考えて行きましょう。
(借)売掛金 (貸)売上高
次に回収が行われると、現預金入金で、(借)現預金 (貸)売掛金 という仕訳が発生します。
期末の引当金計上では、(借)貸倒繰入 (貸)売掛金


従って、売上計上プロセス、現預金入金プロセス、貸倒引当金計上プロセスが最低限必要になります。
また、売上と同時に、売上原価も計上されますので、(借)売上原価 (貸)棚卸資産 という仕訳も発生します。
売上原価は、製造原価計算において、以下の仕訳が発生します。
(借)棚卸資産 (貸)材料費、労務費、減価償却費、その他製造費用
従って、原価計算プロセスも必要になります。
材料費などは、購買プロセスで、(借)原材料 (貸)買掛金
その他製造費用も購買プロセスで、(借)経費 (貸)未払金
減価償却費は、固定資産管理プロセスで、(借)減価償却費 (貸)設備
設備を購入する場合は、購買プロセスで、(借)設備 (貸)未払金
設備を内製する場合は、固定資産管理プロセスで、(借)設備 (貸)経費 或いは、(借)繰延資産 (貸)経費
また、買掛金、未払金の支払時に、現預金出金プロセスで、(借)買掛金 (貸)現預金
固定資産の評価プロセスで、(借)減損損失 (貸)固定資産
などの仕訳が発生します。
以上のように考えていくと、
売上計上プロセス
原価計算プロセス
購買プロセス(原材料)
購買プロセス(固定資産)
購買プロセス(サービス)
固定資産管理プロセス(資産計上)
固定資産管理プロセス(減価償却)
固定資産管理プロセス(設備保全)
現預金入金プロセス
現預金出金プロセス
売掛金評価プロセス
固定資産評価プロセス
人事管理プロセス
が最低限必要になります。
これに質的に重要な勘定のプロセス、期末評価プロセスを加えます。
また、単体財務諸表作成プロセス、連結財務諸表作成プロセスが必要なことは言うまでもありません。
これらのプロセスが全社的に標準化されている企業は良いのですが、子会社、事業部、製品などによって異なる場合は、細分化しなければなりません。

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