内部統制構築に対する経営者の熱心度は?

実施基準の公開草案に対する意見書がインターネットで公開されています。公開草案に対する意見書が数多く提出され、実施基準として固まるのが、早ければ1月下旬、遅ければ3月ごろになってしまうという見通しだということも聞いたことがあります。
まだほとんどの企業が着手し始めたか、手を付けていないかのようです。3月までずれ込んで、2008年4月からの初年度適用はできるのでしょうか?
日本内部監査協会「ガバナンス研究会」の意見書
経営法友会の意見書
全国銀行協会の意見書
既に読まれた方もいらっしゃると思います。この中で、日本内部監査協会ガバナンス研究会の意見書は、必見に値します。さすが、ミスター内部統制と呼ばれる眞田先生が座長を務められている研究会の意見書です。
私自身も内部統制構築の支援をしながら、普段から感じていた疑問点を明快に論じています。


金融商品取引法に基づく、内部統制構築をその実施基準で行っても、財務諸表の信頼性は確保できない!
と言うことです。
最近の粉飾決算、不正のほとんどが、経営者による不正です。しかしながら、JSOX法で焦点を合わせているものは、従業員による不正リスクを正すことです。
全社的な内部統制の評価で、経営者の倫理観などを盛り込んでみたところで、評価するのは、経営者です。先週、全社的な内部統制のチェックリストの作り方の断片をお見せしましたが、これは、経営者、経営層が答えやすい形式の質問を考えることだと言えます。
何か、茶番劇を演じているような感じがしていました。以前にも書きましたが、業務に潜む財務リスクを洗い出し、対応するコントロールを整備することが、枝葉末節に感じてなりません。これ自体は、重要なことなのですが。
経営者による不正の企業に対する影響度が従業員による不正よりも大きなことは、過去の事例を見ても明らかです。
経営者の内部統制構築に対する関心度を測るチェックリストを考えてみました。
プロジェクトスポンサー、オーナー(経営層)は、プロジェクトメンバーに対する激励を行っていますか?
経営層は、全社的な啓蒙活動に積極的ですか?
ステアリングコミティは定期的に開催されていますか?
経営層は、能動的にプロジェクトの報告を求めていますか?
プロジェクトオーナーは、プロジェクトチームと他部署との調整を積極的に図っていますか?
これらの質問に1つでもNOの回答が出るようでは、経営層の関心度が低いと言わざるを得ません。
このような状況なら、プロジェクト自体の士気も上がりません。
八田先生曰く「経営者不在の内部統制構築」にならないようにしなければなりません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*